支援実績
板金曲げ加工の技術革新による新規市場獲得計画策定支援|ユニオン電装(株)
支援企業の概要
代表 | 川上 哲也 氏 |
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創業 | 昭和42年 |
従業員 | 113名 |
事業内容 | 電気機械器具製造業(住宅及び業務用換気扇システム製造) |
強み・特長 | 業務用換気扇のシステム部材を中心に住宅関連機器部品の製造を手掛けている。特に多品種少量生産を得意としており、塗装を屋台骨とした、プレス加工から溶接・塗装・組立・包装までの一貫生産体制が構築できている点がお客様の短納期要求に迅速に対応できている。また、中津川市やさか地区の中核企業の1つとして、地域の雇用促進に注力しており、近年は、厚生労働省が認定する若者の採用や育成に積極的で雇用管理の優良と認められた『ユースエール認定企業』に東濃地区で初めて選ばれた。 |
ホームページ | http://uniondenso.co.jp/ |
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相談内容・課題など
業務用換気扇分野における開発要求の高度化
近年では、業務用換気扇市場においても、顧客用途に特化した製品ニーズが高まっており、従来の換気扇より、①大風量、②省エネ、③低温、④低振動、⑤長寿命が求められ、尚且つ、既存製品においても低コスト化の開発が求められている。
その要求の中でも、最大の課題が換気扇シャッター羽根の強度向上(羽根の厚板化)であった。「強度を高めるためにはこれまで以上の精密な曲げ加工が求められ、既存設備では対応できず、圧損軽減・加工歪精度向上に対応できる設備導入が必要」と相談を受ける。
支援内容・活用した支援メニューなど
①設備導入時における施策の活用を提案
ヒアリングでは、これまでの同社の取り組みや生産体制における強みから、市場獲得の可能性は高いものの、設備導入のためのコストも高く相応のリスクを抱えるため、リスクヘッジを含め『ものづくり補助金』など施策の活用を提案。
設備導入のための事業計画を西尾部長を中心とする企業担当者3名、商工会担当者1名、支援室担当者1名の総勢5名のチームで取り組んだ。
②設備導入計画の作成支援
設備導入計画の作成プロセスを以下のように設定し、複数回のブラッシュアップを通じて設備導入計画を作成した。
③最先端設備導入計画策定支援
2018年6月に閣議決定した最先端設備導入計画も継続してフォローアップ。ものづくり補助金との関連性を含め、担当者が作成した申請書のブラッシュアップを実施した。
成果・改善効果など
①設備導入による生産性の向上
板金曲げ加工の工程改善によって、従来と比較し、段取り時間約60%削減、加工時間が年間で400時間短縮されるなど生産性向上に繋がった。
た商談会にも参加要請しており、さらなる販路開拓を計画している。また、閉店・不在時にも電話転送して予約を取りこぼさないようにアドバイスするなど、細かな支援も行っている。
②精緻な計画に基づいた円滑な設備の導入が可能に
作成した設備導入計画は、ものづくり補助金に見事採択され、導入設置から今後の新規市場における要求に対応できる精度の検証まで滞りなく実施できた。
③新規市場における競争力向上に繋がった
新規市場における高度化項目であった圧損軽減・加工歪精度向上に対応しうるシャッター羽根の試作開発ができ、新規市場のおける同社の競争力の強化に繋がった
事業者の声
●創業以来、50年以上蓄積してきた基盤技術を駆使し、最新鋭設備を導入できたことで新規需要にこたえることができました。また、懸案であったコスト面でも、今回のものづくり補助金の採択により事業競争力を担保することができました。 今後とも、新たな市場獲得に向けチャレンジしていきたいです。